コミュ障でも、営業できる|トークいらずの営業術 メンタリストDaiGo
今回はメンタリストDaiGoさんの著書、
「トークいらずの営業術」
につてい解説します。
本書は人の心理を自由に操るDaiGoさんが、自身の営業経験を通じて心理的要素も含みながら営業の本質に迫る、そんな一冊となっております。
我々は、仕事を取るために少なからず営業をかけます。
対面、電話、メール、紙広告、Web広告、YouTubeなどなど営業の方法は多岐に渡りますが、共通して言えることはどの場合も商品を購入するか否かの判断は「人」です。人工知能でもなければペッパー君でもありません。
たとえWebを通じた営業であっても、その向こう側にいるのはやはり人です。
「人に商品を購入してもらう」
という、言葉は単純でありながら結果を出すのが難しい、それが営業だったりします。
特に、私のようにコミュ障・人見知り・口下手という3拍子の方は、
- 営業成績が上がらずに悩んだり
- 人間関係にわずらわしさを感じたり
- 時にはもう働きたくない
といった絶賛しんどい状況です、みたいな土俵際に追い詰められることもあるでしょう。
そんな苦難のたびに思い浮かぶことといえば、
「うまく営業トークができればなー...」
ということではないでしょうか?
いつもニコニコして、誰からも好かれ、イケメンの人たらし、
軽快な営業トークで次々と商品を売っていく、
そんな誰からも羨ましがられる人を横目に、自分もあんな人になりたい、どうやったらなれるんだ、とハンカチをくわえながら悔しがることもあったはずです。
しかし、著者であり人の心を知り尽くしたDaiGoさんはそんな願望をバッサリと切り捨てます。
そもそも営業トークなんて必要ないと。
駆け出しの頃は人を雇う余裕もなく、DaiGoさん自ら営業をしていたご自身の体験と、メンタリズムな科学的根拠をもとにそう断言してくれています。
おいおいマジかい。それなら早く教えてくれよ。
と前のめりになると思いますし、散々苦しめられた営業の悩みと今日でおさらばするためにも、ぜひ最後まで見ていってください!
目次
2つの前提事項
ではまず下準備として、2つの前提についてお伝えさせて下さい。
まず1つ目。
営業力=トーク力ではない ということです。
例えば、家電量販店の店員の軽快なトークに乗せられて、買いたくもない家電を購入したことってありますか?ということです。普通は無いですよね。
100歩譲って、うっかり店員の営業トークに乗せられて、買いたくもない家電を購入してしまったとしたらどうでしょう?必ず後悔しますし、二度とその店に行きません。
他にも、
- 付き合いで仕方なく購入した
- 営業の人が頭を下げまくるから仕方なく購入した
- 営業がセクシーな女性だったから下心で購入した
といケースも同様です。購入したのは営業トークではなく、他の要因だということです。
「いやいや、営業トークに乗せられて買いたくもない商品買っちゃったことあるんだよねー」
という方もいるかもしれません。
それはおそらく、あなたの悩みや身の上話とか、親身によく聞いてくれた人ではないでしょうか。
別に欲しくもないものを、
まあ買ってもいいかなー
と思うのは、話を親身に聞いてくれた、そのお礼に商品を購入しなきゃ悪いかな・・・という返報性の気落ちが働いたからです。
つまり、商品を購入するということはすでに何かしらの興味を持っていたからであり、少なからずそれが欲しいと思ったから購入するのです。
基本的に、決して巧みな営業トークで購入することはないということです。
そして2つ目。
営業という仕事はただ「買いたい人」を見分けるだけということです。
欲しいと思っている人を見抜くことが仕事であり、買おうと思ってない人を説得して無理やり買わせる行為ではありません。
例えば、車を買いたいと思っている人は、
- 社会人になった
- 以前の購入から10年経った
- 乗ってる車が廃車になった
など、何らかの要因で車を必要としている人です。
一方、車を買おうと思わない人は、
- 昨日、新車を買ったばかりだ
- 今の車を手放したくない
- そもそも購入資金が無い
などです。
ざっくり言えば、どちら側の人なのかを見極めるのが営業の仕事、ということを押えておいてください。
営業トークいらずのための5ステップとは?
さて、ここからはいよいよ本題の営業トークに頼らず契約を取り、商品が売れようになるためのノウハウについて解説していきます。
それは何かと言いますと、
結論、
これらの5ステップです。
- 観察力・・・周囲をよく見る力
- 判断力・・・どうするべきかを決める力
- 行動力・・・すべきことを行動に移す力
- 説得力・・・相手の決断を後押しする力
- 忍耐力・・・我慢する力
「いや、だからさーこれだけのスキルがないから困ってんのよ。」
となると思いますが、ご安心ください。
そこはさすがのDaiGo先生です。5つの能力を手に入れる複数のテクニックを惜しげもなく披露してくれています。
今回はその中から、
- 今すぐできるテクニック
- 頑張ればギリ実践できるんじゃないかなー的なテクニック
の2つに絞って解説させて頂きます。
そして何より、私と同じコミュ障の営業難民の方だけでなく、
- 逆に、しゃべりすぎて口が滑りやすくて失敗しがち
- 頑張ってるけど営業成績が上がらず、そろそろ島流しされそうだ
という方も含めまして、トークいらずの営業テクニックをぜひ見ていってください。
観察力
ではまず最初のステップ、観察力からお伝えします。
そもそも何を観察するのかというと、
- この人は買う気があるのか
- そうでないのか
ということです。
前提事項の通り、買いたい人を見極めるのが営業ですから、欲しいと思ってる人かどうかを観察力を持って最初に見極めます。
先ほどの車とは別に例を出すとしたら、そうですね、
カバンの販売をしているとして、来店した人がカバンを買おうとしているのか、あるいは見に来ただけなのかを見極める、みたいなことです。
効果的に商品を売るためには、買う見込みのある人に声をかける。
逆に、単にお店に来ただけの人には声をかけない、そういった対応が必要です。
じゃあどうやって見極めるのかというと、
出張用のカバンを本気で買いに来た方なら、入店後一直線に出張用カバンが並んでいる所に向かいます。
逆に、そうでない人は買う目的が無いので店内をウロウロします。
周囲を見渡しながらこうした行動を見分けるということが観察力です。来店したお客さんの行動を見るだけですから、これならすぐに実践できると思いませんか?
そして、購買意欲がありそうな人にそれとなく声をかけて、相手の表情から購買意欲を読み取ります。
その時に注意するのが目です。
- 視線が横にそれたら見込み無し
- 縦に動いていたら見込みアリ
そんな風に見極めていくといった感じです。
以上が観察力を強化する具体的なテクニックです。
判断力
続いて2つ目。判断力を養う方法についてです。
普段の生活であまり気にしませんが、日々の生活は判断と決断の連続です。
朝起きる、歯を磨く、電車の乗る・・・
気が乗ろうがそうでなかろうが、自分の行動は決断や判断の連続で生きています。
営業も判断力が必要です。
「どうしようか」と悩むと時間と労力を使ってしまいますし、そこを付け込まれて不利な条件をつきつけられる可能性があります。
交渉における迷いは弱みにしかなりませんので、スパッと決断する必要があります。
例えば、3,500円の商品の値下げ交渉をされたとき、3,200円までならOK、それを下回ったら絶対に売らない、的な話です。
そのためには、交渉から降りる基準を事前に決めておく、交渉中止ラインを決めておくということです。
あとはその基準に基づいた判断だけをすればOKですから、迷うこともありませんし労力もかかりません。
同様に、
- 買う気がある人なのか、そうでないのかという判断
- ダラダラと営業をかけ続けないという判断
- 営業で何を優先して伝えるのかの判断
など、想定するシチュエーション別にあらかじめ基準を決めておきましょう。そうすれば判断に迷いませんし、気持ち的にも楽になり仕事の効率もアップします。
行動力
続いて3つ目。行動力についてです。
例えば、営業成績を上げるためにする方法としては、単純に1回でも多く営業に行くことですよね。打席に多く立ってバットを振り回せば当たる確率も上がります。
でも、そうとは分かっていても断られたら嫌な思いをするし、おっくうに感じて行動力が落ちるのが普通です。
そこで、DaiGoさんが推奨する行動力を高めるテクニックの一つに、パワーポージングというのがあります。
パワーポージングってゆうのは一言でいえば、偉そうな態度を取るということです。
例えば、
- 行儀は悪いですけど腕組みして机の上に足を乗っけると
- 金メダル取った時のような派手なガッツポーズをする
みたいなことです。
偉そうな態度を取ると、
- 自信が出る
- ストレスを感じなくなる
- 積極性が増す
- おじけづかない
といった効果があるらしいです。
実際やってみてあまり効果を感じなかったとしたらパワーポージング不足です。周りに人がいない所で恥ずかしさを捨てて、自信満々になるまでそのフリをしてみましょう。
気分が晴れて、その結果行動力がアップするはずです。誰でも今すぐできるので、ぜひ実践してみて下さい。
気を付けなきゃいけないのは、偉そうな態度というのはあくまでもポージングの事であって、誰かに威張り散らすことではありません。営業どころか普通に嫌われます。
説得力
続いて4つ目。説得力についてです。
本書には3つの小技で説得力をアップさせる方法が語られていますが、その中でも一番簡単なバックトラッキングについて解説します。
バックトラッキングって何かといいますと、相手の話を繰り返すということです。簡単に言えばオウム返しですね。バックトラッキングをしたらその後に質問を投げかけ、会話を継続させるというテクニックです。
例えば、こんな感じです。
お客さん「いやー恥ずかしい話、先日電車でおしっこ漏らしちゃったんだよねー」
営業「えー、漏らしちゃったんですか。その後はどう対処されたんですか?」
みたいな感じです。
まあ、おしっこ漏らしちゃったっていう話はされないかもですけど 笑 お客さんの言ったことを繰り返して言葉にする、つまりバックトラッキングをしてその後に質問を投げかけます。
これを繰り返すと会話が続き、相手の情報を引き出すことができます。そうするとお客さんは、
- 自分の話を興味津々で聞いてくれた
- 自分のことを受け入れてもらった
- 自分の気持ちを共感してもらえた
というつながり意識を持つようになります。
そして、話しを聞いてもらったお礼として今度はこちらの話も聞いてもらえる。その結果、さっきまでNO一辺倒だったけど、次第にOKに変わっていく可能性が広がります
つまり、説得力を上げるためにはトークではなく、その逆で聞くことです。
忍耐力
最後5つ目、忍耐力についてです。
営業をしていると、
- 商談相手の反応が悪い
- 理不尽な事を言われる
- 時には人格を否定される
なんてこともありますよね。
そこでブち切れたりしてしまうと商談終了ですから、営業には忍耐力が必要です。
普通は「歯を食いしばってひたすらこらえる=忍耐力」と思っちゃいますが、DaiGoさんが言うにはこれは忍耐力ではないと。本当の忍耐力というのは、無理を感じずに自然と耐えられてしまう力だと。
例えば、1リットルの器にストレス1リットルを入れると、もう余裕がありません。
でも、そのストレスを瞬時にはき出して空にしておけば、またストレス1リットルを受け入れることができます。
つまり、ストレスを受けてもすぐにはき出すこと。そうすればストレスを受け続けても耐えられます。
じゃあ、なにをすれば簡単にストレス排出できるのよ?
となりますが、
DaiGoさんのおすすめは読書、散歩、瞑想、趣味などです。
これは心が安定するとされるセロトニンが分泌され、ストレス解消に効果的です。逆に、ドーパミンが分泌されるギャンブル、噂話や悪口などは興奮気味になり、ストレス解消にはならないとのことです。
それでも、
「どうしてもストレス溜まっちゃうんだよねー」
という方は、ストレスに対する考え方を変えましょう。
ストレスってゆうのはそれ自体が有害なのではなく、「ストレスは体に悪い」と思うことが有害らしいので、
ストレスは自分を成長させるものだ。体に悪くない!
と思い込むことでストレスを良いものに転換できたりします。
まあこうやってストレスの要因にうまく対処していくこと、これこそが本当の忍耐力なのです。
フリタメ的まとめ
ということで、今回はメンタリストDaiGoさんの著書「トークいらずの営業術」について解説しました。
まとめると、
2つの前提
- 営業力=トーク力ではない
- 営業という仕事は「買いたい人」を見分けるだけ
そして、5つのステップ
- 観察力
- 判断力
- 行動力
- 説得力
- 忍耐力
の5つを磨いていきましょう。そんなお話をさせて頂きました。
最後に、実は営業という仕事で一番重要なのはコレなんじゃないか?ということが書かれておりますのでご紹介します。
それは、
売れた後にホッとした態度を見せない
ということです。
例えば、3000万円のマンションを人生かけて35年ローンで購入したとして、今までニコニコと真摯に対応してくれた営業の方が契約書にサインしたとたん、
いやー、ひと仕事終わったー
みたいな感じで急にリラックスし始めたら、普通にイラっとしますよね。だから、売った後も態度を変えてはいけないんです。
さらに、商品が高額になるほど購入には必ず迷いが出ます。
そのため買った後に、
本当に買ってよかったのか?探せばもっといい商品かあったのかもしれない。
といった疑念も出てきます。
分かりやすく言えば、ちょっと不謹慎かもですが結婚した後に、
この人と結婚してよかったのか?他にもっといい人と出会えたんじゃないのか?
みたいなことです 笑
ここで営業がすべきことは、
- この商品は人気が高くて、今では品薄なんですよ
- みなさん満足されていて、喜びの声を頂いています
など、満足度が高まる言葉をかけることです。買って正解でしたよ、とフォローすることで安心感を与えますし、顧客満足度も上がります。
本書には、
真のクロージングは売れた後にある
と書かれているんですが、売るのも大事だけど、売った後はもっと大事ということです。
まあ、とりあえず購入してくれたお客さんに声をかけるという意味で、
「商品を気に入って頂けましたか?」
程度でも全然OKです。
さて、
フリーランスは自分で営業し、制作、納品、徴収まで一人仕事になるケースが多いですよね。
特に営業は仕事を取る第一歩でありながら、コミュ障の私もそうなんですが、営業って億劫だし仕事が取れないと気持ちも上がらないから、できればやりたくないです。
著者であるDaiGo先生であっても、自分で営業していた駆け出しのころは、否定的な言葉や罵詈雑言(ばりぞうごん)も浴びせられたこともありましたと。
でも、そのつらい時期があり営業を通して自分を鍛えられたからこそ今の自分があるんだと。
まあ最近は、自身のYouTubeチャンネルで、
「ホームレスの命はどうでもいい、生活保護の人たちに食わせる金があるんだったら、猫を救ってほしい」
といった生活保護差別発言で罵詈雑言を受けることになってしまっていますが。
その辛さを痛いほど理解しているDaiGo先生だからこそ本書で力強く伝えていることは、
- 営業を通して身に着けることができる力を最大限活用すれば様々な可能性が開けてくる
- 営業それ自体よりも、営業を通して得られる経験や知識に大きな価値がある
ということです。
仮に、どんなに頑張っても営業がうまくいかなかったとしても、その経験が自分の肥やしとなり、別の形で発揮される。
そう思って、 いや、 そう信じて、
ド派手なパワーポーズをしながら自信を持って前に進んでいきましょう!
ということで今回は以上でございます!